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【Illustrator】「アピアランスの分割」と「分割・拡張」

2023年3月9日

前回アピアランスパネルを使っていろいろな見た目を作成しました。

効果などを使って見た目の変更を行ったオブジェクトをそのまま印刷すると、意図したものと違うものが出来上がることがあります。

そのため入稿前にはアピアランスの分割や分割・拡張の作業が必要です。

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アピアランスの分割はオブジェクトに効果や透明効果をかけた時に必要

アピアランスは効果で見た目に変更を加えてありますが、実際のパスは見た目とは違う場合があります。

この場合そのデザインを印刷して使用しようとすると意図したものと違うデザインに仕上がってしまうことがあるためアピアランスの分割をしてパスをアウトライン化することが必要です。

このようなテキストに

アピアランスパネルで色と線を追加して、【円弧】の効果を付けました。

更にドロップシャドウも付けてみました。

印刷で見た目と同じにならないのは印刷機はパスを読み取るから

ところが選択してよく見てみるとこのテキストのパスは真っ直ぐです。

このパスを読み取って印刷機は印刷します。

ですからこのまま印刷会社に入稿してしまうとうまく円弧にならない場合もあります。

印刷会社のデーター入稿チェックリストなどを確認すると必ず「アピアランスの分割をしてください」とあります。

アピアランスの分割方法

アピアランスの分割方法は簡単です。

オブジェクトを選択して「オブジェクト」から「アピアランスの分割」

するとこのようにパスに変換されました。

アピアランスの分割をすると文字を打ち替えることができません。

他の調整が終わって最終段階でこのアピアランスの分割は行うようにしましょう。

またあらかじめデータを複製しておくと良いでしょう。

アピアランスの分割を行うとこのように「塗り」と「線」「ドロップシャドウ」に分かれます。

ドロップシャドウは「画像」に変わります。

アピアランスの分割を行うとオブジェクトはグループ化されています。

右クリックして「グループ解除」

グループ化を解除することで個別に移動させたり色を変えたりすることもできます。

塗と線を別々に編集することもできます。

テキストは「線」だけと「塗り」だけに分割される。

分割後も「線」の太さは変更できます。
テキストを打ち替えることはできない。

アピアランスの分割をしないと印刷した時に思っていたものと違うものになることもある

効果で何かしらの変化を加えている場合はアピアランスの分割作業が必要になってきます。

アピアランスの分割をすると文字のアウトライン化も同時にできる

印刷物を制作するとき、テキストを使用している場合「書式」から「アウトラインを作成」する作業も必要ですが「アピアランスの分割」をすることで書式もアウトライン化することができています。

アピアランスの分割が選択できないときは分割・拡張を使う

テキストに「塗り」と「線」の色だけ設定している(効果などをつけていない)場合は「アピアランスの分割」を選択することはできません。

そのような時は「オブジェクト」から「分割・拡張」を選択します。

その場合「右クリック」してグループ化を解除すると下のように個別のオブジェクトになりますが、「塗り」と「線」は分解されません。

「透明部分を分割・統合」を適用

効果をかけていないオブジェクトの「塗り」と「線」を分割するには「透明部分を分割・統合」を適用します。

このように「塗り」と「線」を分割できました。

パターンを使ったときも分割拡張を使う

印刷物を制作する時に「パターン」を使用したときも「分割・拡張」をしましょう。

「分割・拡張」をすると個別に編集できます。

まとめ

・効果や透明効果などを使用したオブジェクトを入稿する際にはアピアランスの分割が必要。

・パターンを使用したオブジェクトを入稿する際は分割・拡張の処理が必要

・アピアランスの分割、分割・拡張はWebで使用する目的の場合は必須ではない

・アピアランスの分割、分割・拡張は印刷物に使用する目的の場合は必須

・ファイルをIllustrator以外のアプリケーションで開く場合もアピアランスの分割をしておいたほうが良い

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書籍「入稿データの作り方 」は印刷物のデザインデータを作るときに参考になります

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Posted by sweetchilli